2020/12/31 21:24


写真は12月31日雪が降る前の正月を迎える蜂塚。動画は熱湯消毒中の作業風景


養蜂のオフシーズンは使用済み養蜂用具を熱湯消毒して清掃するに最適な時期で、ちょうど今。野山に仕掛け捕獲する待ち箱(ハイブリット、丸洞)や飼育箱は例年30~40組を今準備する。使用し続けた中古品がほとんどだが、ついでに新品も臭い浸けする。臭い浸けはあらかじめ採蜜後の巣屑から蜜蝋を採って濾したブンブンエキスを沸騰させて内側に刷毛で塗り付ける。さて、蜂仲間は新品に比べ中古品のほうが価値が高いという人も多く同感の御意。一度捕獲を経験した待ち箱や飼育した用具は蜂が認めた形状でしかも安心臭がしみ込んでいて再入居しやすいからであるが、しかし、欠点もある。使用中や保管中にツヅリガの卵(孵化したスムシが悪さをする)が産みつけられていてそのまま使用できない。そこで産み付けられた小さな卵を熱湯で消毒し汚れた内部を清掃する必要があるわけで大切な作業だ。
以前、春になってから必要に迫られて作業をはじめて失敗した。熱湯に溶け込んだ蝋成分の湯気に畑の蜂たちが集まってきて僕も手が付けられない大変な目にあい蜂も多くの犠牲を出した。その点、気温5度以下が続く今の時期は蜂は巣箱の中で密になっていて犠牲を出さないし、何より用具の乾燥が早くていい。

           2020.12.31             岐阜日本みつばちプロジェクト  安江三岐彦