2020/03/03 21:57

蜜の糖度は77~80度前後になる。和蜜はときどき76度以下の場合がある。
その蜜は発酵の進行が早く味も不安定になりがちでややもすると酢化したり瓶の中で膨張して拭き出たり浮遊物がたくさん発生するので販売しないことにしている。僕的にはほんものの証拠と言いたいが、その点で体力と数で勝っている西洋みつばちの蜂蜜(洋蜜)の蜜は蜂が糖度を上げる力が強くて蜜の品質が安定していて販売しやすくうらやましい。

さて、糖度はどうすればあがるか。花蜜を吸った蜂が巣に戻る。その蜂から内勤の蜂に口移しを繰り返して蜜を巣房に納める過程を経てたくさんの内勤蜂が羽で扇動し水分を飛ばす。すると糖度が上がる。

では、なぜ蜂は糖度を80度前後までもあげるのか。蜜は蜂の食料で巣材原料(蜜蝋)に一年を通じて必要。その蜜は夏や冬の花のない時に使うために長期間保存するには糖度を上げて貯蜜しておかないと蜂は生きれないのだ。人間が瓶詰めした80度の蜜もほとんど劣化しないか、もしくは劣化速度が遅い。僕の経験で5年経過後の蜜の味も今年の蜜の味も変わらない。

蜂が高い糖度だと雑菌が混入しても菌は死滅する。だから蜜は殺菌力が高く食す他に口内消毒とか薬効も認められる。ところが高い糖度の蜜の中でも生き残る菌が一つだけある。それがボツリヌス菌だ。この菌は危険が迫ると自ら核シェルターを作ってその中に潜んで生き延びる。そして人間の体内に入ると殻を破って再生して悪さをする。でも心配することはない。万が一ボツリヌス菌が混入していて普通の人間が食しても人間の免疫に立ち向かう強い菌ではない。ただし、乳幼児はいけない。抵抗力のない乳幼児に発症すると危険。だから食べさせてはいけないのである。2020.3.6

安江三岐彦